川口市・戸田市・蕨市・さいたま市は、いずれも都心へ出やすく子育て世帯に人気の4市です。子育て支援の中身を、子ども医療費・保育料・給付金・待機児童の4点で並べました。各市と埼玉県の公式情報を2026年9月19日に確認しています。
先に結論から書きます。4市でいちばん大きな差がつくのは保育料で、0〜2歳児クラスの最高額は月15,930円も違います。年間にすると19万円を超えます。
0〜2歳の保育料は月1.6万円の差
3〜5歳児クラスは幼児教育・保育の無償化により、4市とも保育料は0円です。差が出るのは0〜2歳児クラスだけです。
| 市 | 最高額(月額) | 最低額 | 階層数 |
|---|---|---|---|
| さいたま市 | 72,800円 | 0円 | 11階層 |
| 川口市 | 69,000円 | 0円 | 14階層 |
| 戸田市 | 66,000円 | 0円 | 16階層 |
| 蕨市 | 56,870円 | 0円 | 17階層 |
最高額に達するのは高所得の世帯で、さいたま市は市民税所得割397,000円以上、蕨市は328,100円以上が対象です。階層の区切りが市ごとに違うため、同じ年収でも負担額は単純には比べられません。ご自身の世帯がどの階層に入るかは、各市の保育料表で確認する必要があります。
第3子以降は4市とも0円
多子世帯の軽減は、4市とも2026年度に手厚くなっています。いずれも0〜2歳児クラスの第3子以降が無料で、しかも兄姉の年齢を問いません。
| 市 | 第3子以降の扱い |
|---|---|
| 川口市 | 令和8年度の特例措置として、0〜2歳児クラスの第3子以降を減免(申出書の提出が必要) |
| 戸田市 | 市の独自事業として2026年4月分から無料。年齢判定は4月1日時点 |
| 蕨市 | 小学生以上を含めて3人以上いる世帯で、3歳未満の第3子以降が無料 |
| さいたま市 | 県の事業を活用し、3歳未満の第3子以降を全額免除 |
第2子の扱いには違いがあります。さいたま市は2026年9月から、第1子の在籍状況や年齢に関わらず第2子を原則半額に拡大しました。蕨市も、上の子が3歳児以上で下の子が3歳未満という組み合わせで第2子を半額にする独自軽減(上限15,000円)を設けています。
子ども医療費は4市とも18歳年度末まで
ここはほぼ横並びです。4市すべてが通院・入院とも18歳到達後最初の3月31日までを助成対象にしています。埼玉県内の医療機関なら受給資格証の提示で窓口払いは不要、県外は一度支払って後から申請する方式も共通です。
実質的な違いは1点だけでした。
| 市 | 入院時の食事代(食事療養標準負担額) |
|---|---|
| 戸田市 | 助成対象 |
| 蕨市 | 助成対象 |
| 川口市 | 対象外 |
| さいたま市 | 対象外 |
入院が長引いたときに差が出る項目です。
所得制限については、4市とも公式ページに所得制限の記載がありませんでした。ただし「所得制限なし」と明記されているわけでもないため、詳しくは各市に確認してください。
給付金はさいたま市に上乗せがある
国の「妊婦のための支援給付」は4市とも同額で、妊娠時に5万円、出産後に胎児1人あたり5万円です。差が出るのは受け取り方と、市独自の上乗せです。
| 市 | 受け取り方 | 市独自の給付 |
|---|---|---|
| さいたま市 | 現金またはデジタル地域通貨 | デジタル地域通貨を選ぶと最大2万円相当を上乗せ |
| 戸田市 | 現金または電子ギフト(2026年4月から) | 出生祝い金にあたる制度は確認できず |
| 川口市 | 現金のみ | 赤ちゃんにっこり応援金 1万円 |
| 蕨市 | 現金のみ | わらべびおめでとうギフト 5,000円相当の育児用品 |
さいたま市の上乗せは条件付きです。令和9年2月28日までにデジタル地域通貨を選んで申請すると1回目に5,000円相当、2回目に胎児1人あたり5,000円相当が加算され、さらに2回目をデジタルで申請すると胎児1人あたり10,000円相当が付きます。ポイントには有効期限があり、現金への換金はできません。
川口市の応援金は1歳の誕生日の前日までが申請期限です。
待機児童は3市がゼロ。ただし数字の読み方に注意
埼玉県が公表している市町村別の集計(令和8年4月1日現在)では、こうなっています。
| 市 | 令和8年4月1日 | 前年 |
|---|---|---|
| さいたま市 | 0人 | 0人 |
| 蕨市 | 0人 | 0人 |
| 戸田市 | 0人 | 18人 |
| 川口市 | 7人 | 9人 |
ここが大事なところです。「待機児童ゼロ」は「希望すれば入れる」という意味ではありません。
国の定義では、育児休業中で復職の意思が確認できない人、求職活動を休止している人、特定の保育所だけを希望している人などは待機児童から除かれます。この除外前の人数が利用保留児童で、いわゆる隠れ待機児童です。
さいたま市は内訳まで公表しています。令和8年4月1日現在、利用申込31,695人に対して利用者は30,572人。差し引き1,123人が利用保留児童で、ここから育休中425人・求職休止128人・特定施設のみ希望495人などを除いた結果が0人という計算です。年齢別では約95%が3歳未満で、1歳児が684人と最も多くなっています。
戸田市も毎月の保留状況を公表しており、2026年9月1日時点で194人(0歳126人、1歳53人)でした。待機児童は0人でも、0〜1歳で希望どおりに入れるとは限りません。
なお川口市・戸田市・蕨市は、市の公式サイトで待機児童数そのものを公表していません。4市を横に並べて比べられるのは、県の集計だけです。
よくある質問
4市のうち保育料がいちばん安いのはどこですか
0〜2歳児クラスの最高額で比べると蕨市(56,870円)がいちばん低く、さいたま市(72,800円)がいちばん高くなります。ただし階層の区切りが市ごとに違うので、同じ年収でも順位が入れ替わる可能性があります。
子ども医療費に差はありますか
ほぼありません。4市とも通院・入院とも18歳年度末までで、県内は窓口払い不要です。違うのは入院時の食事代で、戸田市と蕨市は助成対象、川口市とさいたま市は対象外です。
第3子は本当に保育料が無料ですか
4市とも0〜2歳児クラスの第3子以降を無料または免除にしており、兄姉の年齢は問いません。ただし川口市は申出書、戸田市は年度ごとの申請が必要です。
待機児童ゼロなら保育園に入れますか
入れるとは限りません。待機児童の定義からは育休中や求職活動休止中の人などが除かれます。さいたま市は待機児童0人でも利用保留児童が1,123人、戸田市は194人(2026年9月1日時点)います。いずれも0〜1歳に集中しています。
出典
川口市・戸田市・蕨市・さいたま市の各公式サイト(子ども医療費助成、保育料、妊婦のための支援給付、市独自の給付金の各ページ)および埼玉県「埼玉県内の保育所等待機児童数(令和8年4月1日現在)」を、2026年9月19日に確認しました。保育料は各市が公開している令和8年度の基準額表によります。
制度や金額は変更されることがあります。申請の前に必ず各市の公式サイトと窓口で最新の条件をご確認ください。
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