埼玉県で人口が多い市を順に挙げると、さいたま市に続くのが川口市・川越市・所沢市です。県南、県西、そして小江戸。いずれも埼玉を代表する都市ですが、性格はまるで違います。
この記事では、各市が公表している最新の人口・世帯データをもとに3市を並べ、数字と街の成り立ちの両面から違いを整理します。引っ越し先を検討している方にも、単純に「どの街が大きいのか」が気になる方にも役立つはずです。
3市の基本データ比較
| 川口市 | 川越市 | 所沢市 | |
|---|---|---|---|
| 人口 | 610,096人 | 353,196人 | 343,311人 |
| 世帯数 | 315,661世帯 | 173,753世帯 | 174,799世帯 |
| 面積 | 約62km² | 109.13km² | 72.11km² |
| 人口密度 | 約9,800人/km² | 約3,240人/km² | 約4,760人/km² |
| 1世帯あたり | 1.93人 | 2.03人 | 1.96人 |
| 基準日 | 2026年9月1日 | 2026年9月1日 | 2026年8月末 |
出典:各市公式サイト。面積は川越市・所沢市が公表値、川口市は市公式「概要・歴史」の記載にもとづく概数。
数字が示す3つの違い
1. 人口密度が3倍違う
最も差が出るのが人口密度です。川口市は約9,800人/km²、川越市は約3,240人/km²。その差はおよそ3倍にのぼります。
川口市は面積が3市で最も狭いのに、人口は60万人を超えています。荒川を渡ればすぐ東京という立地に、マンションが高密度に建ち並ぶ街。一方の川越市は3市で最も広く、市街地の外に農地と川越の原風景が広がります。同じ「埼玉の主要都市」でも、歩いたときの体感はまったく違います。
2. 川口市の人口の約9%は外国人
川口市の公表資料によると、人口610,096人のうち外国人住民は56,957人。市の人口の約9.3%を占めます。日本人世帯と外国人で構成される「複数国籍世帯」も5,386世帯あり、統計上、独立した区分として集計されています。
統計に専用の区分が設けられるほど多国籍化が進んでいるのは、3市のなかで川口市だけの特徴です。
3. 世帯の小ささはどこも共通
1世帯あたりの人数は川口1.93人、所沢1.96人、川越2.03人。3市とも2人前後で、大きな差はありません。埼玉というと郊外のファミリー層というイメージがありますが、実際には単身世帯と2人世帯が主流だということが数字から見えてきます。
交通:3市は「別々の東京」につながっている
3市を比べるうえで見落とせないのが、向いている方向が違うという点です。
| 主な路線 | 都内の到達先 | |
|---|---|---|
| 川口市 | JR京浜東北線、埼玉高速鉄道 | 上野・東京・品川方面 |
| 川越市 | 東武東上線、JR川越線、西武新宿線 | 池袋・新宿方面 |
| 所沢市 | 西武池袋線、西武新宿線 | 池袋・新宿方面 |
川口は上野・東京方面、川越と所沢は池袋・新宿方面。勤務先が都内のどこかによって、選ぶべき街が変わります。所沢は西武の2路線が交わる結節点で、池袋にも新宿にも直通できるのが強みです。
※所要時間は列車種別や時間帯で変わります。実際の通勤時間は各鉄道会社の時刻表でご確認ください。
川口市はこんな街
荒川を挟んで東京都に接する、埼玉県最南端の都市。江戸時代から鋳物と植木の産業で栄え、市も「ものづくりのまち」を掲げています。市制施行は昭和8年4月1日と古く、2011年に鳩ヶ谷市と合併して現在の市域になりました。
近年は駅前の再開発とタワーマンションの建設が進み、都心通勤者のベッドタウンとしての性格が一段と強まっています。人口60万人はさいたま市に次ぐ県内2位。政令指定都市を除けば県内最大の都市です。
川越市はこんな街
都心から30km圏、埼玉県西部の中心都市。市域は東西16.27km、南北13.81kmに及び、面積109.13km²は県内で8番目の広さです。
最大の特徴は、やはり「小江戸」と呼ばれる歴史景観。蔵造りの町並み、時の鐘、川越城と、観光資源の厚みは3市で群を抜いています。平安時代末に河越氏が館を構えて以来の歴史があり、江戸時代には江戸の北の守りとして重視されました。3市のなかで、観光客が最も多く訪れる街です。
所沢市はこんな街
埼玉県南西部、西武池袋線と西武新宿線が交わる交通の要所。面積は72.11km²で、3市のちょうど中間にあたります。
ベルーナドーム(西武ドーム)を擁するプロ野球の街であり、近年はところざわサクラタウンと角川武蔵野ミュージアムの開業で文化の発信地としても注目を集めました。狭山茶の産地でもあり、都市機能と自然、文化施設がバランスよく並ぶのが所沢の顔です。
目的別・どの街を選ぶか
| 重視すること | 向いている街 | 理由 |
|---|---|---|
| 東京駅・上野方面への通勤 | 川口市 | JR京浜東北線で都心北東部へ直結 |
| 池袋・新宿方面への通勤 | 川越市・所沢市 | 東武東上線/西武線で直通 |
| 広い住まいと落ち着き | 川越市 | 人口密度が3市で最も低い |
| 買い物と都市の利便性 | 川口市 | 駅前再開発が進み商業が集積 |
| 週末の文化・レジャー | 所沢市 | ベルーナドーム、サクラタウン |
| 歴史や観光を身近に | 川越市 | 蔵造りの町並みと小江戸の景観 |
よくある質問
埼玉県で2番目に人口が多い市はどこですか?
川口市です。2026年9月1日現在で610,096人。さいたま市に次ぐ県内2位で、政令指定都市を除けば県内最大の都市です。
3市のなかで最も面積が広いのはどこですか?
川越市の109.13km²です。県内でも8番目に広い市域を持ちます。所沢市は72.11km²、川口市は約62km²です。
川口市に外国人が多いのはなぜですか?
東京に隣接する立地と、比較的手が届きやすい住宅費が背景にあるとされます。人口の約9.3%にあたる56,957人が外国人住民で、市の統計には「複数国籍世帯」という区分も設けられています。
通勤しやすいのはどの街ですか?
勤務先によります。上野・東京方面なら川口市、池袋・新宿方面なら川越市か所沢市です。所沢市は西武2路線が使えるため、行き先の選択肢が広くなります。
3市で最も人口密度が低いのはどこですか?
川越市(約3,240人/km²)です。最も高い川口市(約9,800人/km²)とは3倍の開きがあります。
まとめ
- 人口は川口市610,096人が突出。川越市353,196人、所沢市343,311人が続く
- 面積は逆に川越市109.13km²が最大。人口密度は川口市が川越市の約3倍
- 川口は上野・東京方面、川越と所沢は池袋・新宿方面と、向いている東京が違う
- 川口は人口の約9.3%が外国人住民という、3市で唯一の特徴を持つ
- 川越は観光、所沢は文化・レジャー施設、川口は都市利便性と、強みが重ならない
人口・世帯数は各市公式サイトの公表値(川口市・川越市は2026年9月1日現在、所沢市は2026年8月末現在)。面積は川越市・所沢市の公表値、川口市は市公式サイトの記載にもとづく概数です。


