埼玉県内の公営ギャンブル場(公営競技場)は、浦和競馬場・大宮競輪場・西武園競輪場・ボートレース戸田・川口オートレース場の5カ所です。競馬・競輪・ボートレース・オートレースの4競技がすべて県内で楽しめるのは全国でも珍しく、報道では埼玉と福岡だけとされています。入場は競輪場2カ所と川口オートが無料、浦和競馬(本場開催日)とボートレース戸田が100円で、どこも駅から歩くか無料バスで行けます。馬券・車券・舟券が買えるのは20歳からです。
「公営ギャンブル」と聞くと身構えるかもしれませんが、5カ所とも入場は無料か100円で、グルメ屋台やキッズスペースもあり、レースを見るだけの人も歓迎されています。一方で、駐車場の料金や無料バスの出る日は施設ごとにかなり違い、知らずに行くと「車で来たら1,000円かかった」「バスが出ていなかった」ということも起こります。この記事では、各施設の公式情報をもとに、5カ所の違いと行き方を比べました。
5カ所の入場料と行き方を比べると?

| 施設 | 競技・場所 | 入場料 | 電車・無料バス | 車・駐車場 |
|---|---|---|---|---|
| 浦和競馬場 | 地方競馬/さいたま市南区 | 本場開催日100円(ウインズ浦和の日は無料) | JR南浦和駅東口から無料バス約5分。南浦和駅・浦和駅の東口から徒歩15分 | 本場開催日は無料(381台)、南関東場外日は無料(517台)、ウインズ浦和の日は1,000円(517台) |
| 大宮競輪場 | 競輪/さいたま市大宮区(大宮公園内) | 無料 | 東武アーバンパークライン大宮公園駅から徒歩5分。開催日は大宮駅西口から徒歩5分のバス停発の無料バスで約20分 | 専用駐車場なし。大宮公園駐車場(1時間200円、以降30分100円) |
| 西武園競輪場 | 競輪/所沢市 | 無料 | 西武園線の西武園駅から徒歩1分(新秋津駅からの無料バスは当面休止) | 有料駐車場あり(台数に限り) |
| ボートレース戸田 | ボートレース/戸田市 | 100円(子どもは無料) | JR埼京線戸田公園駅から無料バス約5分 | 無料(第1駐車場939台ほか) |
| 川口オートレース場 | オートレース/川口市 | 無料 | JR西川口駅から無料バス約15分 | 無料(1,132台)。本場開催日は開門後すぐ満車 |
電車で行くなら、駅からの近さは西武園競輪場が抜けています。改札を出て1分で入場門です。逆に車で行くなら、無料駐車場の多いボートレース戸田と川口オートが楽ですが、川口オートは公式サイトが「本場開催の日は開門後すぐに満車」と注意しているので、西川口駅からの無料バスを使うほうが確実です。
浦和競馬場|住宅街の真ん中で馬を間近に見られる
浦和競馬場は、大井・船橋・川崎と並ぶ「南関東4競馬」のひとつで、埼玉県で唯一の競馬場です。1周1,200メートルの左回りダートコースは小回りで、直線は300メートル(ゴールまでは220メートル)。スタンドからコース全体が見渡せ、パドック(レース前に馬が歩く下見所)も令和5年度にリニューアルされています。3号スタンド1階にはキッズコーナーと授乳室があり、子連れでも過ごしやすい造りです。
浦和競馬の開催がない日も、場内では中央競馬(JRA)の馬券を売る「ウインズ浦和」が営業しています。ウインズ浦和は県内唯一のJRA場外発売所で、入場は無料。ただしこの日は駐車場が1,000円になるため、車で行くなら浦和競馬の本場開催日か、南関東の他場のレースを売る日が無料です。
地元の人に意外と知られていないのが、競馬に関わらない日は、コースの内側が公園として開放されていること。9月16日〜4月30日は朝6時〜夜7時に入れ、芝生でくつろいだりジョギングしたりできます。ただし開催日は終日閉鎖、公園用の駐車場はありません。
大宮競輪場・西武園競輪場|県営の2場は入場無料
埼玉県の競輪は、県が大宮と西武園の2場を運営しています。県の資料によると、1つの施行者が2場を運営するのは全国で埼玉県だけです。どちらも入場は無料で、特別観覧席だけ1,000円かかります。
大宮競輪場は1949年1月に開設された、東日本で最初の競輪場です。大宮公園の森の中にあり、1周500メートルの長いバンク(走路)は直線が長く、後ろから追い込む選手に有利とされています。専用駐車場はなく、大宮公園駐車場は1日の上限がないため、4時間停めると800円(最初の1時間200円+30分100円×6回)かかります。開催日は大宮駅から無料バスが出ているので、電車で来るほうが安く済みます。
なお大宮競輪場には移設の計画があります。埼玉県が2025年9月に発表した「大宮スーパー・ボールパーク基本計画」で、大宮公園の第二公園へ移し、多目的競技場として生まれ変わらせる方針が示されました。規模や形などの具体案はまだ決まっていません。
西武園競輪場は1950年5月開設で、西武園ゆうえんちのすぐそばにあります。昼の開催のほか、ナイターや深夜のミッドナイト競輪も行える設備があり、2026年4月には引退した地元のスター・平原康多さんの名前を冠したG3「平原康多カップ」が始まりました。
ボートレース戸田|全国でいちばん狭い水面
ボートレース戸田は、1964年の東京オリンピックでボート競技の会場になった戸田漕艇場の一角にあります。公式サイトの「水面特性」によると、競走水面の横幅は107.5メートルで全国のボートレース場で最も狭く、最初のターン付近では37メートルまで細くなります。そのため内側のボートが逃げ切りにくく、外から一気に抜き去る「まくり」が多いのが戸田の特徴。初めて見る人でも、ボートが目の前で競り合う迫力は十分に伝わります。
開門は通常朝10時で、11時前後から夕方16時半ごろまで1日12レース。入場料は大人100円で、子どもは無料です。舟券は1レース100円から買えます。館内には子ども向けの遊び場「モーヴィ戸田」もあり(別料金)、休日は家族連れの姿も目立ちます。
川口オートレース場|駐車場1,132台、園内にバスケットコートも
川口オートレース場は1952年に開設された、川口市が運営するオートレース場です。1周500メートルの楕円コースを、ブレーキのないオートバイが時速100キロを超える速さで周回します。エンジン音の迫力は5カ所の中でいちばんで、耳を圧するような音を体で感じられます。
入場は無料。本場開催の日曜・祝日だけ開く子どもの遊び場「ハッピーランド」や、3×3バスケットコートもあります。JR西川口駅からの無料バスは約15分で、ナイター開催の日は夜まで運行しています。
子ども連れでも行ける?
5カ所とも子どもと一緒に入場できます。ボートレース戸田はモーヴィ戸田、浦和競馬場は3号スタンドのキッズコーナー、川口オートはハッピーランドと、子どもが遊べる場所を用意している施設も多くあります。ただし、投票券は20歳になるまで買うことも、もらうこともできません。
注意 馬券・車券・舟券の購入と譲り受けは20歳から。開催日や無料バスの運行は日によって変わるため、出かける前に各施設の公式サイトで確認してください。賭け事がやめられない、家族のことで困っているときは、さいたま市にお住まいならさいたま市保健所 精神保健課(048-840-2223、平日8時30分〜17時15分)、それ以外の県内にお住まいなら埼玉県立精神保健福祉センターや最寄りの保健所が相談を受け付けています。
よくある質問
埼玉の公営競技場はどこにある?
さいたま市南区の浦和競馬場、さいたま市大宮区の大宮競輪場、所沢市の西武園競輪場、戸田市のボートレース戸田、川口市の川口オートレース場の5カ所です。
レースがない日に行っても入れる?
他の競技場のレースを売る「場外発売」の日は、どの施設も入場できます。場内の大型モニターで全国のレースを見られます。場外発売もない休場日は入れません。ただし浦和競馬場のコースの内側にある公園は、競馬に関わらない日なら開放されています。開門日は各施設の開催カレンダーで確認できます。
売上はどこに使われている?
埼玉県営競輪の売上は県の収入となり、社会福祉の増進などに使われています。浦和競馬やボートレース戸田の収益の一部も、構成団体のさいたま市などの財源になっています。

