所沢市に住む54歳の自営業の男性が、SNSで知り合った相手から投資話を持ちかけられ、6月から10月にかけて16回、計3億6222万円をだまし取られました。テレ玉と埼玉新聞によると、県内で過去2番目に大きい被害額で、埼玉新聞は今年最高と伝えています。警察が詐欺事件として捜査しています。
どんな流れでだまされた?
テレ玉によると、男性は今年4月下旬、SNSを通じて「銀行に預けているだけではもったいない」「投資をやった方が今後に生きる」といったメッセージを受け取りました(埼玉新聞は「投資やってみませんか」という誘いも伝えています)。話を信じた男性は、6月29日から10月9日にかけて、自宅からネットバンキングを使うなどして、指定された複数の口座へ振り込みを繰り返しました。
| 4月下旬 | SNSで投資を勧めるメッセージが届く |
|---|---|
| 6月29日〜10月9日 | 16回にわたり振り込み。1回あたり52万円〜5000万円(埼玉新聞)、合計3億6222万円 |
| その後 | 金融機関からの情報提供を受けた警察が男性に事情を聴き、被害が判明。男性は所沢署に被害を申し出た(埼玉新聞) |
最初の連絡から2か月かけて信用させ、そこから3か月あまりの間に、1回で最大5000万円まで振り込ませていたことになります。どのSNSで知り合ったのか、相手が何者なのかは、報道では明らかにされていません。
なぜ被害がここまで大きくなる?
SNS型の投資詐欺は、少しずつ信用させて送金額を増やしていくのが特徴です。埼玉県警のチラシでは、偽のアプリやサイトで利益が出ているように見せ、出金しようとすると「出金するためには手数料がかかる」「今、投資をやめると、元金が戻らない」などと言って、さらに振り込ませる手口が紹介されています。利益の表示は犯人が自由に書き換えられる数字にすぎません。
全国でも被害は増えています。警察庁のまとめでは、今年1〜8月のSNS型投資詐欺は7,097件(前年同期比49.4%増)、被害額は937.4億円(同53.8%増、暫定値)で、件数・被害額ともに約1.5倍になりました。1件あたりにならすと約1,300万円で、1件の被害額が大きいのが特徴です。
振り込んだお金は戻る?
振り込んでしまったと気づいたら、すぐに振込先の金融機関と最寄りの警察署に連絡してください。振込先の口座が凍結され、口座にお金が残っていれば、振り込め詐欺救済法にもとづく被害回復分配金として、被害額の一部が戻る場合があります。凍結された口座の公告は、預金保険機構のサイトで確認できます。ただし、犯人がすでに引き出していれば戻らないことも多く、早く連絡するほど可能性が残ります。また、「被害金を取り戻せる」と持ちかける連絡は、二次被害を狙った詐欺の可能性があるので注意してください。
少しでも怪しいと思ったら
振り込む前に、家族や身近な人に一度話してみてください。巧妙な手口ほど一人では気づきにくく、周りの声が歯止めになります。相談先は、警察の相談専用電話#9110と、消費者ホットライン188です。
出典
- NHK「埼玉 SNS通じ投資名目で3億6000万円余の詐欺被害」(2026年10月22日)
- 日本経済新聞「3億6000万円の詐欺被害 投資勧誘、埼玉の50代男性」
- テレ玉「過去2番目の大きさ 投資話で約3億6千万円の被害」(2026年10月23日)
- 埼玉新聞「自営業の男性3億6222万円失う 県内過去2番目の高額被害」(2026年10月24日)
- 警察庁「令和8年8月末における特殊詐欺の認知・検挙状況等について(暫定値)」(2026年10月2日)
- 埼玉県警察「SNS型投資詐欺ってなに!?」(チラシ)
記事の日時は最初の報道(10月22日)に合わせ、その後の報道で内容を補っています。確認日:2026年10月25日

