埼玉レポート 第18回 埼玉歴史探訪の旅(後編)

埼玉レポート

前回のあらすじ

時は戦国、群雄割拠と下克上の時代。

“忍の浮き城”は石田三成の2万にのぼる軍勢に取り囲まれ水攻めの危機に瀕していた。

城の主・成田氏長は総大将を務める成田長親に(以下略)(中略)(いろいろ省略)

そこへ現れたのは謎のヒーロー・あるかでぃあであった!

……という夢を見たのさ♪

コンニチワワ、スーパーマンとかスッパマンとかパーマンとかに憧れる昭和世代のダメライター、あるかでぃあデス。(=゚ω゚)ノ

えー真面目に前回のあらすじなど。

こちらをご覧下さい。←超不真面目

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前編では行田の魅力に誘われ忍城や水城公園を散策したわけですが、後編となる今回は行田市だけではなく埼玉のルーツ、いやいや日本のルーツにまで迫るようなスゴイレポートをお送り致します!

日本の歴史をさかのぼれ!

埼玉県行田市は前回レポートした忍城が有名ですが、実はもう1つ重要な史跡があるのです。

それが「埼玉古墳群」!ハイ皆さんここ埼玉県民テストに出ますよー。

埼玉古墳群の「埼玉」は「さいたま」じゃないですよー。「さきたま」ですよー。

なんでさきたまなんだよ!

と思われるかもしれませんが、そもそも埼玉県の県名の発祥地となったのがこの「埼玉(さきたま)」なんですね。

つまりここが埼玉県民の聖地なのです!

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何故ここの地名が県名に選ばれたのかは定かではありませんが、この地に密集する古墳が関係していることは間違いないでしょう。

埼玉古墳群にはその名の通りたくさんの古墳があり、前方後円墳が8基、円墳が1基あります。

昭和初期までは30基以上もの小型の古墳があったそうですが、干拓事業などで取り壊されてしまいました。

残った大型の古墳は国指定の史跡となっており、現在は「さきたま古墳公園」として整備されています。

世界遺産へ登録しようという運動もあるんですよー。

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公園の敷地はかなり広大で、遊歩道などもとても綺麗に整備されています。

晴れた休日などは気持ちがいい場所ですね♪

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公園の駐車場からは見渡す限りの芝生で古墳なんてどこにあるんだ?

という感じでしたが、案内に沿って歩いていくと見えてきました!

大きな円墳です!

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こちらの古墳は「丸墓山古墳」といい、直径が105mもある日本最大の円墳になります。

高さも埼玉県内の古墳の中で最も高く19mあります。

かつて石田三成が忍城を水攻めした際、この古墳の頂上に陣を張ったというのも有名な逸話となっています。

そんな歴史エピソード満載の古墳に上ってみましょう。

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この日は平日でしたが古墳を見に来る人が結構多くいる印象。

皆さん物珍しそうに古墳を眺めたり周辺の地域を見下ろしたり。

古墳には案内板なども丁寧に置かれているので散策しながら歴史の勉強などもできちゃいます。

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古墳の頂上は展望台のようになっており、行田市内を一望できます。

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整備の行き届いた公園の様子もよく見えます。

丁度近くの小学校から子供たちが遠足に来ているようですね♪

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さらにぐるっと見渡してみると、とても綺麗な形の前方後円墳が見えました。

あちらの古墳も頂上へ登ることができるようなので行ってみましょう。

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それにしても気持ちのいい天気! まさに公園散策にうってつけの秋晴れです。

爽やかな風がそよぐ中、遠足の子供たちの嬌声を遠くに聞きつつ歩くのは本当に楽しいですね!

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5分ほど歩いて到着したその前方後円墳の名前は「稲荷山古墳」。全長120mもある大きな古墳ですが、これでもこの埼玉古墳群の中では中サイズだというのだから驚き。

実際に近くで見ると本当に大きいんですよ。

稲荷山古墳は1937年に土取り工事で前方部が取り崩されてしまいましたが、その後2004年に復元され現在の姿となりました。

後円部からは2つの埋葬施設が発掘され、見つかった副葬品は国宝に指定されています。

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では稲荷山古墳に登ってみましょう!

古墳にはしっかりとした内堀や外堀もあり威厳があります。

前方部から登って後ろを振り返ると、先ほどの丸墓山古墳が見えます。

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古墳の上を歩き後円部の頂上へ着くと、そこには大きな石棺が。

どうやらレプリカのようですが、ここに当時の豪族が豪華な副葬品と共に埋葬されていたのですね。

日本史大好き人間としては、こういうのを見るだけでもワクワクしてしまいます♪

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古墳に登って歴史ロマンを堪能したところで、今度は古墳の展示館へ。

埼玉古墳群には古墳の内部をそのまま展示施設にした場所があり、そこで古墳や当時の人々の勉強をすることができるんですね。

稲荷山古墳を降りて10分ほど歩いたところにその施設「将軍山古墳展示館」があります。

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将軍山古墳展示館の入場料は一般が200円、高校生が100円、中学生以下はなんと無料!

子供たちにこそ日本の歴史は楽しく学んでもらいたいですからね。

無料は素晴らしいです。

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展示館の内部に入ってみると、そこには古墳の構造や埋葬の様子などが模型を使って分かりやすく展示されていました。

そこへ先ほどの遠足の小学生たちもやってきて、不思議そうに館内を眺めていました。

この展示館の入場料は、もう1つの施設である「埼玉県立さいたま史跡の博物館」と共有されており、1つの入場券で2つの施設が利用できるようになっています。

とってもお得ですね!

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将軍山古墳展示館を見学したあとは、古墳群を眺めながらさいたま史跡の博物館へ。

それぞれの古墳はそれなりに離れているので、全部見て回ろうと思うと結構大変かもしれません。

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まが玉作りに大挑戦!

古墳群の中でも最も大きな二子山古墳と最も小さな愛宕山古墳の隣を抜けて道路を渡ると博物館入り口です。

博物館周辺もとても綺麗に整備されており、お弁当を食べられる休憩施設なども整っています。

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博物館内に入ってまずびっくりしたのは展示品の豪華さ!

国宝が所狭しと並んでいるじゃないですか!

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展示されているのは主に埼玉古墳群で出土した土器や刀剣類。

何千年も昔の刀剣が形を残していたこと自体が驚きです。

刀剣に書かれた文字の解説なども分かりやすく展示されており、当時の人々が何を想い剣を奉納したのかなどがよく分かります。

こういった資料を読むだけでも日本がいかに歴史の深い国であるのが再認識させられますね。

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貴重な展示品を見て歩いていると、ふと館内の一角で1つの案内板を発見。

むむむ? まが玉づくり???

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これはなんじゃらほい?

といぶかしげな顔で案内板を見ていたら、施設の方から「よかったらぜひどうぞ♪」と声を掛けられまして。

自分でまが玉製作が体験できるなんてこんな楽しそうなことはない!

と、早速飛び込みで参加してみることにしました。

まが玉製作を行う部屋で整理券をもらい、施設の入り口に戻って製作キットを購入。

まが玉の素材は白とピンクと黒の3色から選べ、白が250円、ピンクと黒が300円。

黒色は素材が若干硬く製作に時間が掛かるとのことだったので白色のものを選んでみました。

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製作部屋に戻ると既に参加者でいっぱい。急いで席を探します。

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それではいよいよ製作指導の方から作り方を教わりながら製作開始!

まずは石にまが玉の形の型紙を当て、鉛筆で形を写してその線に沿って目の粗い紙ヤスリで削っていきます。

製作過程の見本を見ながら、少しずつ丁寧に。

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石は本当に柔らかく、ツメで引っかいただけでも簡単にキズが付いてしまいます。

削りすぎに注意しながら黙々と作業すること数十分。

ようやく全体の丸い形ができてきました。

今度はここから角を削り落として丸みを付けていきます。

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ふと前の席に座る男性の手元を見れば、黒い石で製作を頑張っている様子。

施設の方が言っていたように白やピンクの石よりも硬いようで、削り出しにかなり苦戦しているようでした。

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1時間ほど石と格闘して上手に丸みを付けられたあたりで紙ヤスリを目の細かなものに変え、今度は仕上げの磨き作業へ。小さなキズなども丁寧に消して綺麗になったところで最後にフェルトの布で磨いてツヤを出します。

そして……

1時間20分の作業で出来上がったのがこちら!

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どうです?

結構上手にできたでしょ!

指導員の方にも「コレ始めて作ったんですか?」って聞かれるくらいには上手くできてたみたいです♪

出来上がったまが玉には無料で紐や円筒形の石などを付けてもらえます。紐の色は自由に選べます。

良いお土産ができたと喜びつつ、これにて博物館見学も終了。まが玉製作は時間帯によっては団体客などでいっぱいになっていることもあるそうなので、参加したい場合は事前に確認しておいた方がいいかもしれません。

行田に来たらコレを食べなくちゃ!

一通り古墳群や史跡の数々を楽しんだところで、あることに気が付きました。

「そういえば行田名物を食べてないジャマイカッ!!」

そう!

何を隠そうこの行田にはB級グルメなどという言葉が生まれる遥か以前からB級グルメな名物料理があるのですよ!

それが「行田のゼリーフライ」!

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……え?

ゼリーの揚げ物とか気持ち悪いって? いやいやいやいや、違うんですよ奥さん!

ゼリーフライというのは、言うなれば「衣の付いていないコロッケ」みたいなものでして、ジャガイモやニンジン、ネギ、おからなどを混ぜ合わせてカラッと揚げたものなんです。

名前の由来は諸説ありますが、小判型にして揚げたものなので「銭フライ」がなまって「ゼリーフライ」になったというのが有力。

そんな名物を食べないで買えるわけには行かない!

ということで、今度はゼリーフライを扱っているお店を探して行田市内を右往左往。

そしてようやく見つけたのがこちらのお店!

「行田ゼリーフライ本舗たかお」さん!

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本舗って書いてあるくらいだからきっと美味しいにチガイナイ! と勢いよく入店。

目利きは間違っていなかったようで、店主の飯島さんは「FZ行田フライ・ゼリーフライ友の会」の会長を務めていらっしゃる方でした。

早速ゼリーフライを注文してみると、価格は2個入りで200円。とってもリーズナブルですね。

ジュージューと揚げている音が聞こえ、店内にも香ばしい良い香りが。思わずヨダレが落ちそうになるのを必死で堪えつつ揚げたてをゲット!

んん〜〜美味しそう!!

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たしかにゼリーフライは小判型。大きさは大判くらいあるのかな?

食べると外はサクサク、中はホックホク!

シンプルなしょうゆの味がよく合っていて、あっという間に完食してしまいました。

これは何枚でもいけてしまう美味しさ!

行田いいとこ一度はおいで♪

2回にわたってレポートした行田特集はこれにて終わり。

江戸時代の雰囲気を楽しめる忍城やその周辺にある水城公園の見事な景色に歴史ロマンを満喫できる埼玉古墳群などなど、行田市には素晴らしい史跡や施設がたくさんあります。

まが玉作りもサプライズ的な体験でした。

皆さんもぜひ行田に遊びに行ってみて下さい。

休日をのんびり過ごすのに最高の場所です。

もちろん、おやつにはゼリーフライをかじりつつ♪

(取材・執筆:あるかでぃあ)

■さきたま古墳公園
http://www.pref.saitama.lg.jp/page/910-20091203-13.html

■さきたま史跡の博物館
http://www.city.gyoda.lg.jp/15/04/12/meisyo/kohun/sakitama.html

■行田ゼリーフライ本舗たかお

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