埼玉レポート 番外編 その3 謎の声と行く年来る年♪

埼玉レポート

寒空と竜とゆるキャラと

道行く人々の足取りもせわしなく、見渡せばクリスマスを楽しむカップルの姿もちらほらとうかがえる年末の某駅前。

1人寂しくベンチに座って某りんご社製タブレットをいじっている煤けた背中のおっさんが1人。

はいオレです。

前回、謎の指令を受けて適当な推理によりラーメンを食べ歩き、竜の力がどうのこうのと再び不思議な声を聞いたわけですが、一体竜の力とはなんぞや?

という事で、色々調べてました。

すると……

さいたま市のウェブサイトになにやら妙なゆるキャラが載ってるじゃないですか。

「むむむ?PRキャラクター?つなが竜ヌゥ?」

本来ならここでヌゥちゃんの画像を載せたいところですが、使用許可を貰い忘れてしまったので見てみたい人はコチラをどうぞ♪

なるほど、さいたま市には竜にまつわる伝説があるのか。

ということは、もしかして声の主はさいたま市に関係しているんじゃないか?

またもや行き当たりばったりな推理の下、気ままなぶらぶら街散策が始まるのでした。

駅前のベンチは冷たかった……。

竜神に守られし街

調査を進めてみると、さいたま市内に残された竜神伝説はかなりたくさんある様子。

最も有名なのは見沼田んぼの竜神様に関連するお話で、さいたま市のPRキャラクターであるヌゥちゃんもこの竜神様がモデルらしい。

と、地図を見ていると目に付いたのが愛宕神社。

ん?愛宕神社?

あ、そういえば……。

愛宕神社は全国にたくさんありますが、その祭神の1つが火之迦具土神(ヒノカグツチノカミ)。

まさに日本最古の竜神様です。

さいたま市内には愛宕神社がいくつもあり、昔から強い竜神信仰があった事がうかがえます。

「神社……竜神様……もうすぐお正月……」

ッハ!

これはきっとお参りに来いって事なんだな!

きっとそうだそうに違いない!

と勝手に思い込みつつ愛宕神社を探してみるのでした。

向かったのはさいたま市岩槻区にある愛宕神社。

大宮駅でJR埼京線から東武野田線に乗り換え、ガタンゴトンと揺られる事10分少々。

Iwatsuki Station

Iwatsuki Station

竜神様に気に入られたのか、見事な冬晴れの下で散策開始。

駅前の商店街を抜け、ほんの数分歩いたところで早速立派な石造りの鳥居を発見。

どうやら愛宕神社の分社のようです。

ほんの数分歩いたところで早速立派な石造りの鳥居を発見。

ほんの数分歩いたところで早速立派な石造りの鳥居を発見。

すると……

例のあの声が頭の中に!(※以下このお話はフィクションです)

『ようやく見つけたようだな。ワシは本殿におるぞ……』

「この声は!急げオレ!」

某りんご社製スマホで地図を見ながら愛宕神社を目指し猛然とダッシュ。

ついに見つけた!

愛宕神社

愛宕神社

「ここか……早速お参りを……」

石段を登り二礼二拍手一礼を済ませると、また声が響きます。

(※以下このお話はやっぱりフィクションです)

『ちょ、待て。帰るな。』

「おお、竜神様。」

うっかりそのまま帰ろうとしていたオレを竜神様の声が引き止めます。

(※以下このお話はまだまだフィクションです)

『まったく最近の若い者は……礼儀を知らん。』

「ちゃんと二礼二拍手一礼したじゃないですか。」

『そんなものは常識だ、ジョーシキ。』

愛宕神社

「竜神様、なんかやさぐれてません?」

『うるさい、何千年も同じ土地に棲んでおれば誰だってやさぐれたくもなる。』

土地神様も大変なご様子。

『お主も見たであろう。コバトンだのヌゥちゃんだのとゆるキャラなんぞどんどん作りおってからに……』

「かわいいじゃないですか♪」

『ワシも人気になりたい。』

「……。」

そんな事のためにオレは走り回らされていたのか!

とちょっと理不尽に思いつつも、閑静な住宅街にひっそりとたたずむ神社の様子に少し同情。

確かに人気の観光スポットって感じではないです。

『人がワシの事を思い出すのは正月くらいだ。

今日なんてクリスマスだぞ。

八百万(やおよろず)の神々ならまだしも西洋の神にまつわる行事なんぞにかまけおって……。』

「竜神様ってクリスマスとか知ってるんですね。意外とハイカラ。」

『ハイカラとか言うな。』

愛宕神社

『ともかくだな、お主には頼みがある。こうして埼玉の地をあちこち見聞させたのも、全てはワシやこの地の歴史を広く喧伝してもらいたいからだ。』

「なるほど!PRしまくれって事ですね!」

『うむ。』

「っていうかラーメンとか全然関係なかったですね!」

『うむ。』

この神様、ノリノリである。

どうやら竜神様も満足したらしく、声がだんだんぼんやりとしていく。

『あとは頼んだぞ……』そう言い残したように聞こえた時、ふと我に返ってみれば狛犬の下。

「あれ?寝てたのか?」

愛宕神社

あの竜神様の声は夢だったのか、それとも本物だったのか。

埼玉のPRなら任せてください!っていうか既にたくさんしてますよ!

来年はもっともっとお仕事ください!

竜神様と個人的な望みを混ぜこぜにしつつも再び本殿で祈願し、帰路に着くのでした。

皆さんも良いお年を!

来年もいい年でありますように!

つなが竜ヌゥ:さいたま市のPRキャラクター。「見沼田んぼ」の竜神伝説をモチーフとしており、市内の各イベントなどで活躍中。

PRキャラクターつなが竜ヌゥ
日本最大規模を誇る都心緑地空間“見沼田んぼ”の主の子孫。生まれ育った見沼(ミヌマ)から「ヌゥ」と名づけました。ヌゥ=nu にはフランス語で「飾り気のない」「素」の意味があります。「つなが竜(りゅう)」には、さいたま市の魅力を伝え、人々の「つながり」を深める役割...

愛宕神社:京都に総本社があり全国に約900の社を持つ神社。祭神は複数あり、その中に火之迦具土神があります。

埼玉レポート番外編 ~謎の声と行く年来る年♪~

終わり、、

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