春眠暁を覚えず
うー眠い。
眠いったら眠い。
あ、皆さんおはようございます。
春に限らず年中いつでも起床が12時のダメライター、あるかでぃあデス。(=゚ω゚)ノ
でも春は特に眠いですね。
できることならこのままずっと寝ていたい。
不労所得で暮らしたい。
だがしかし!
そんな幻想は通用するはずもないのが現実。
働かざるもの食うべからず。
というわけで、今回もどこか良い散策ポイントはないかと探していたところ……
某秘密結社のS氏から入電が。
「いい季節ですし、よかったらSLでもどうです?」
んんん?
SL?
SLって、あの機関車のSLですよね???
話を聞いてみると、どうやら秩父鉄道でSLが走っているらしい。
ほほー面白そうじゃないですか♪
別に鉄道オタクという訳でもないですが、やっぱりメカメカしい乗り物ってちょっと憧れるよね!
男の子的に!
思い立ったら吉日、その足でそそくさっと予約切符を購入し、SLの旅へ行って参りました!
熊谷10:12発三峰口行きに乗って
いつもお昼に起きているダメ野郎のオレですが、この日ばかりは仕事モード。
朝6時にしゅたっと起床し6時45分には愛車の86で出発ゴー。
目指すは熊谷駅。
平日朝の渋滞を避けて早めに出発したのが功を奏し2時間ほどで到着。
早朝ドライブも楽しいよ!
先に購入したのは指定席の切符だけだったので、駅で乗車用の切符も購入。
今回は熊谷から三峰口まで行き、さらにまた同じ道を戻ってくるガッツリな全線往復の旅だったので、お得な1日乗車券『秩父遊々フリーきっぷ』というのを買いました。
窓口のおねーさん、とっても親切でした♪
今回乗るSLの名前は『パレオエクスプレス』。
この名前にあるパレオとは2000万年前に秩父地方に生息していた『パレオパラドキシア』という海獣から取ったそうで、その化石は秩父郡長瀞町にある『埼玉県立自然の博物館』に展示されているそうです。
SLについてのウンチクを色々と調べているうちに発車時刻が近づいてきました。
改札を通ると当日券(自由席)を求める人なども結構いる様子。春休み中ということもあって家族連れの方が多いようでした。
10時。
駅のホームがざわついてきました。そろそろ列車が到着します。
みんな列車が来る方向をじーっと見て待ち構えています。一番ドキドキする瞬間ですね♪
キタ━━━(゚∀゚)━━━!!!
……って、あれ?機関車はどこ???
と思ったら、一番後ろに付いてました。
駅にはバックで入ってきたんですね。
どどーん!
パレオエクスプレス到着!
すっごい!カッコイイ!
子供も大人も大興奮で写真撮りまくり!
近代的なホームと町並みの中でもくもくと煙を出す姿に不思議な違和感を感じつつも、博物館などでしか見たことがないSLが実際に走る様子はちょっとした感動です。
メカ大好きなオレはSLの駆動部の写真ばかり撮っていたり♪
客車に乗り込んでみれば、なんだか懐かしい感じの車内。
なんでもパレオエクスプレスの運行20周年の際に、客車の内装を昭和期のデザインにしたのだとか。
乗客の皆さんもレトロな雰囲気を堪能している様子でした。
座席は向かい合わせに4人が座るタイプで、オレは男の子1人とその祖父母と思われる3人の家族連れの方々と相席に。
旅の出会いというのは面白いもので、あっという間に話が弾んで仲良くなりました。
こんなこと通勤電車じゃありえないですよねw
聞けば東京都内から来られたそうで、男の子が大のSL好きなのだとか。
男の子の名前はゆうた君。この春小学生になるそうです。
最初はちょっと恥ずかしそうに話をしていたけど、そのうち打ち解けて元気いっぱいに色々なお話をしてくれました。(掲載許可も快諾頂きました)のんびりゆったり2時間半の旅10時12分、いよいよ出発です。
SLって結構揺れるのかなーって思ったら、意外とスムーズに走るんですね。
観光列車らしくのんびりとした走りで、まずは熊谷の市街をゆったりと走行。場所によっては人が歩く速さくらいでした。
終点の三峰口までは約2時間半。惜しむらくは天気が不安定で時々雨が降っていたこと。
これで晴天だったら最高だったんですけどねー。
そういえば、オレのレポートで雨に降られたのは初めてじゃないかな?
パレオエクスプレスの停車駅は、熊谷、武川、寄居、長瀞(ながとろ)、皆野、秩父、御花畑、三峰口。
熊谷を出発してすぐに駅弁の車内販売があったので、お昼にはちょっと早かったですが1つ購入。
買ったのは『SLべんとう』。価格はお手頃な800円。のりが機関車の形になってる幕の内弁当でした。
揺れる車内に四苦八苦しながら駅弁の写真を撮っていたら、ゆうた君のおじいちゃんが『こちらのお弁当も写真どうぞ♪』と、サンドイッチの駅弁『花園黒豚メンコロカツサンド』を差し出してくれました。こちらは550円。
ゆうた君たちと楽しくお弁当を食べながらの列車の旅。
車窓の景色もだんだんとのどかな雰囲気に変わり、わずかな雲の切れ間からも秩父の山々が時々見えてきました。
各停車駅ではホームに降りて景色やSLの写真を撮る時間もあり、その度にゆうた君に手を引かれてSLを眺めにいってました。
SLの機関部とかもカッコイイですよねー。運転士さんもカッコよかったなー♪
楽しい旅はあっという間に過ぎていき、気が付けば秩父駅。ゆうた君たちとはここでお別れ。秩父駅近くに大きな公園があり、そこで遊んで帰るのだとか。いい旅をありがとう!
気が付けば熊谷では満席だった客車もかなり空いてきており、そこからは相席の人も居ない静かな時間。のんびりと揺られること30分ほどで終点の三峰口駅に着きました。
三峰口駅はとても小さな駅で、秩父山系の登山口でもあります。
ノスタルジックな雰囲気を漂わせる木造の駅舎を出ると、駅前の駐車場に人だかりが。どうやらSLを撮影している様子。
客車から切り離されたSLは整備士の人たちがせわしなく点検を行っていました。
ここで気がついたんですが、客車の車両はディーゼルだったんですね。ものすごい音を出してエンジンを動かし煙を吐いていました。
三峰口駅のすぐ横には秩父鉄道の鉄道車両公園があり、昔使われていた旅客列車や貨物車両が展示されていました。
公園内にはたくさんの桜の木もありましたが、三峰口あたりはまだ寒いのかようやく花が咲き始めたところ。
雨に濡れる桜とSLもなかなか絵になります。
駅舎に戻って雨宿りしつつ、ようやく薄日が差してきたなぁと思ったあたりでまたもや人の流れに動きが。見るとSLが転車台に乗っているではないですか。
転車台とは、自力では方向転換の出来ない列車の向きを変えるための装置。360度回るようになっていて、列車を載せて任意の方向に向けるんです。
ここでSLも向きを180度変えて、今度は復路(上り)を進む訳ですね。こういうのを見られるのも終点駅ならではです。
早いもので、気がつけば14時少し前。そろそろ帰りの発車時刻です。
帰りも約2時間半ののんびり旅。次第に遠くなっていく秩父の山々を見つつ、今回の旅を終わりました。
最後に旅のお土産をご紹介。パレオエクスプレスの車内などで販売しているSLのチョロQです。お値段は1000円。他にもSLの汽笛を模した笛などが売っており、子供たちに大人気でした。
パレオエクスプレスは通年で運行しており、指定席以外にも自由席があります。
ゴールデンウィークなどの連休近くになると指定席はかなり早めに売切れてしまうそうなので、指定席で乗ってみたい方は早めに予約をした方が良いでしょう。
旅行の目的は人それぞれ、名所巡りだったり温泉だったり。時には旅そのものを楽しむこんなSLの旅もイイかもしれませんね♪
(取材・執筆:あるかでぃあ)
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