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link クオリティー埼玉 クオリティー埼玉 (2018-4-19 4:32:36)

feed 日本的企業人事を考える (2009-4-14 10:31:02)
大企業では新社長就任と同時に、同輩又は先任者を関連会社に出すことがよくある。これは一つには、自分がやりやすい環境を整えるためと、もう一つは新社長の下風に立つことを潔しとしない彼らの誇りを傷つけないためでもある。本体企業にとって大きな人的損失となり得るこうした人事も、会社の業績が順調であれば、さほど問題視されなかった。 ところがこの一年業績の急速な悪化に伴い異変があり、片道切符しかもたず関連会社など社外へ移籍したはずの人が本社に呼び戻されることが目につくようになった ( 日立、トヨタ等 ) 。 日本流人的資源の浪費を許さないほど企業を取り巻く経営環境は厳しくなったのだろう。これに関連して大企業の関連会社に採用された人 ( 幹部級とは限らない ) を本社に転籍させることも今後は考慮すべきだろう。日本では大社から小会社への移転はあっても ( 時には懲罰的な ) その逆はない。だが小企業にあって経営全体が見える位置にあった人は大企業でも十分使えるはずである。 近年、人事評価に業績主義を導入した会社が多いが、ほとんど失敗に終わった。販売部門なら1年毎に業績を評価することに合理性があるかもしれない。だが人事、財務、研究開発部門で1年毎に評価するのが果たして適当であろうか。今年、採用した人材が花開くのは 10 年先かもしれないし、今年買った株が大化けするのは 3 年後かもしれないし、今の研究が実を結ぶのは 5 年先かもしれない。こうした部門で1年毎に業績を評価するのは無理がある。又業績主義を採用した結果各部門が情報を抱え込んで外に出したがらなくなり、社内の風通しが悪くなったと聞く。これも企業が短期的利益を追求する傾向を強めていることの一面であろう。本来固定費であったはずの労務費を非正規雇用の導入で変動費としたことも同様。 企業統治における株主の役割が大きく、しかも役員報酬が業績連動主義のアメリカでは短期的利益を追求する傾向が強い。これがアメリカ製造業衰退の原因でもあった。 バブル崩壊後自信を喪失した日本の経営者はアメリカ流を志向するようになったが、日本的経営者資本主義 ( 低い配当性向等 ) 、年功賃金も合理性はあったのだ。 今や「失われた十年」に代って「失われた二十年」という言い方が目立つようになった。「失われた二十年」という言い方は小泉改革だけでなく企業が目指した改革への懐疑を含んでいる。 バブルの教訓の一つは海外資産を買うことの高いリスクであったはず。今回の世界的不況で海外不動産を買った日本企業はないが、アメリカなど外国金融機関の株式を買った日本の金融機関は多い。そのほとんどが莫大な含み損を抱えているのは火中の栗を拾う愚を犯したものである。 (ジャーナリスト 青木 亮)


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